• テキストサイズ

神隠れの少女【NARUTO】

第46章 暇乞い


棚の中に入っている紙を五枚引っ張り出し、筆箱から鉛筆を取り出す。

(さてと……起きちゃったし、みんなにお手紙でも書こうかな……

止められるのは困るけど、何も言わないで出て行くのもどうかと思うし。)

そう思って、ルナは鉛筆を右手に持ち、紙の上部に、"李蘭へ"と書いた。

そう、ルナはもう神隠れに来られないことをひた隠しにするのはやめて、

手紙という形で李蘭と那由他、他の皆にメッセージを残すことにしたのだ。

李蘭と那由他は、ルナの命令には逆らえない。

そのことに薄々感づいていたルナは、探さないで下さいという内容の手紙を残し、

それを読んだ二人が自分を探せなくなるよう、仕向けるつもりだった。

もちろん、シスイや再不斬、白が自分を探すのを止めろという一言も添えて。

大蛇丸のところに行ったが最後神隠れに帰るような隙がないこと、大蛇丸に神隠れの存在を大っぴらにしたくないこと、

ルナが大蛇丸のところに行ったことは知らせないほうがいいことなど、

色々考えた結果、これが一番マシな方向であるとルナは結論づけたのだ。

(李蘭へ……しばらく帰って来られませんが、探さないで下さい……シスイさん達に探させるのもダメだよ……っと。)

李蘭への手紙の一番初めに、最も重要なことを書く。

書いている途中視界が歪み、字が少々雑になってしまったが、書き直す気にはなれなかった。

(……今までありがとうございました……李蘭が側にいてくれて、本当に幸せでした……)

そこまで書いたところで、急に腕が鉛のように重くなり、ルナの手は動かなくなってしまった。
/ 826ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp