• テキストサイズ

神隠れの少女【NARUTO】

第46章 暇乞い


楽しい夕食会が終わって、いつも通り、ルナは今日どこに泊まるの問題が勃発した。

「……ところで、ルナ様、今日はどちらへお泊まりに…………」

李蘭が指をもぞもぞと動かして、少し恥ずかしそうにルナに切り出した。

しかし、それに対するルナの答えは、残酷なものだった。

「……ん?ああ、今日もいつも通り、シスイさんのところに…………」

「……え。」

ルナの何気ない言葉に、李蘭が凍結する。

しかし、今回に限っては、ルナは自分の希望を通さねばならなかった。

なぜなら、李蘭は何気に観察眼が鋭いので、一緒にいると計画に気がつかれる恐れがあるからだ。

それに気がつかれた場合、李蘭を振り切って大蛇丸のところに行ける自信もなかった。

ただでさえ、大蛇丸のところに行きたくなくて仕方がないのだ。

そこで李蘭に止められてしまえば、流されてしまいそうで……決意が揺らいでしまいそうだった。

だから……ルナは、ひどく残念そうな李蘭を見て申し訳なく思っても……意思を変えることは無かった。


「……そうですか。いえ、また今度、ですね。」

「…………うん。次来たときは、必ず李蘭のところに行くから……だから、今日はシスイさんのところに行かせて?

……シスイさんもいい?」

ルナは李蘭に吹けば飛びそうなほど薄い笑みを向けて、普段絶対に使わない、"必ず"という言葉を使った。

「ああ。俺は全然構わないよ。」

シスイはそう言いながらも、ルナの態度にどこか引っかかりを覚えていた。

それは李蘭も同じだったようで、残念がるのはやめて、少し怪訝そうな顔でルナを見ていた。
/ 826ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp