第45章 宴の後
「なんだ、よかった〜…………」
ホッとしたサクラがへなへなと座り込む。
「でも、だったらなんで、ドトウなんかに…………例え作戦でも、私そんなことできそうにないわ…………」
「俺もぜってー無理だってばよ…………レイならまだいいけど、ドトウになんて…………」
「……………反吐が出る。」
ナルトとサスケが、うんうんと頷いて、サクラに同意する。
「あはは、俺自身も今は、なんであんなことできたんだろうって思うよ。
でも、あのときはあれしか思いつかなくてさ…………うえぇ、思い出したらまた気持ち悪くなって来た…………」
ルナは唇が穢れている気がして、唇を手の甲で強く擦った。
その手をカカシが押さえにかかる。
「…………レイ、そんなに強く擦るな。荒れるぞ。」
「えー、でも、なんだか気持ち悪くて…………」
「……………我慢しろ。それで、いつか好きな人に清めてもらえ。」
「……………はーい。」
(好きな人………誰だろう?イタチ兄さんとか?)
ルナは渋々、唇を擦るのをやめた。
「そう言えば、さっきレイ、なんて言おうとしてたんだ?」
ナルトは聞かないほうがいいことを、わざわざ掘り返して、ルナに訊いた。
「え?いつのこと?」
「ほら、さっきサクラちゃんが遮った…………」
「ナルトっ、またあんたは余計な………」
サクラがナルトの方をギロリと睨む。
ルナはそれには構わず、サラッとナルトの疑問に答えた。
「ああ、あれ?あれはね、ディープキスって言おうとしたんだよ。
まあ、俺も実際にやったのは初めてだから、あれで合ってるのかわからないけど……………」
「え…………ディープ、キス⁇」
ルナが言ったことを受け入れられないのか、ナルトが頭上に疑問符を浮かべる。
「そ、ディープキス。知らないのか?」
「いや、知ってるけど…………え?レイがドトウにディ……………えええぇえっ⁈」
やっと言葉の意味を理解したのか、ナルトが叫んだ。
カカシ、サクラ、サスケは、
(なんとなくわかってたけど……………聞かなきゃよかった……………)
と思い、小さく溜息を吐いた。