第45章 宴の後
「あー、言ってませんでしたっけ?俺のファーストキスの相手って、ナルトなんですよ。
まあ、事故みたいなもんでしたけどね。」
ルナは軽く笑って説明した。
「でもまあ、あのときは、軽く唇が触れただけでしたけど、今回は…………」
「……………今回は?」
カカシはその先を聞きたくないと思いながらも、好奇心を抑えられなかった。
「今回は…………ディー…………」
「………えぇええぇ⁈レイ君てもしかして…………男の人が好きなの⁈」
ルナの言葉の途中で、盗み聞きしていたサクラが飛び出してきた。
「ああ〜!サクラちゃんてば、バレちまったってばよ〜!」
「…………やれやれだ。」
サクラに続いて、ナルトとサスケが姿を現す。
「…………お前ら!いつから聞いてた?」
カカシはサスケの復讐に関する話もしていたため、少し焦って訊いた。
「え?ついさっきですよ。カカシ先生が、レイ君の頭をぐしゃぐしゃし始めたときから…………」
「あ、そう……………」
(よかった…………)
ポカンとして答えたサクラに、カカシは胸を撫で下ろした。
(カカシ先生ってば、面白〜い!)
焦ったりホッとしたりしているカカシを、サクラ達の接近に気がついていたルナは、にこにこと笑いながら見ていた。
「って、そんなことより!レイ君、どうなの⁈」
サクラは我に返ると、ルナに詰め寄った。
「え?いや、サクラ、俺はゲイじゃないよ。」
(私は異性愛者ですっていうのもどうかと思うし…………これが一番自然だよね。)
ルナは女が好きだとは言わず、ゲイではないと言って、嘘を重ねるのを避けた。