第43章 救済は新たな暴虐へ
ルナはそれを見て、女神のように優しく笑い、三人組に人差し指を向けた。
「よろしい。今の約束を忘れないことです。
でないと、死んでしまいますよ?」
そして、螺旋風砲を連続で三発発射し、それぞれのチャクラの鎧の核を破壊した。
そのままルナは神通眼を開き、呆然としている三人組に別天神を使い、
『自分が小雪とその家来に危害を加えようとしたときには、自分で自分の喉を搔っ切れ。
また、他人が小雪を物理的に攻撃しようとしたときには、全力で阻止しろ。』という命令を書き込んだ。
「影分身の術!
おーい、みんなー、他の奴にも、おんなじこと書き込んどいてー。」
そして、影分身を十体ほど出して、飛行船内にいる乗組員全員に、同じ命令を書き込むよう頼んだ。
「……………ふう。さて、ドトウさん。味方がゼロになってしまいましたねぇ?どうします?まだ俺に逆らいますか?」
ルナは意識が朦朧としている三人組を壁際に寄せ、ドトウに向き直った。
ルナにはドトウを助ける気など全く無かったが、敢えてドトウに選ばせるフリをした。
何故なら、一旦希望を与えて、それから落とすことで、ドトウに深い深い絶望を与えることができるからだ。