第43章 救済は新たな暴虐へ
ドトウの列車が去った後、また小雪が狙われると知っているルナは、小雪の側へ帰った。
「小雪さん、お怪我はありませんか?」
(…………ちょっとビビらせちゃったかな?)
ルナはついさっきとはうって変わって、小雪に優しく笑いかけた。
「……………ええ、大丈夫よ。レイ、あなたって、凄い忍者だったのね………」
(ずっと諦めていたけれど………レイと一緒なら…………)
小雪はルナのさっきの大笑いに若干引きつつも、
何千ものクナイをものともしなかったルナに素直に感心し、その頼もしさに確証を得ていた。
「ホントよー!レイ君、あのクナイを止めたやつ、どうやったの?」
サクラは好奇心に恐怖を忘れて、興味津々でルナに詰め寄った。
「ん?ああ、あれは、ちょっとした血継限界でね……………
………磁遁って言うんだ。磁界を操作して、磁力による引力や斥力を使えるんだよ。」
ルナはこの件については初めから隠す気が無かったため、正直に答えた。
その内容に、カカシはやはりか、と思い、ナルト達三人は、ルナが氷遁や灼遁の他にも血継限界を持っていたことに驚いていた。