第42章 氷雪の地へ
次の日の朝、ルナが起きてみると、カカシは既にベッドから消えていて、船内が何やら騒がしかった。
なんでも、船の進行方向に氷山があって船が航行できない、とのことだった。
(さて、雪忍の登場ですか…………まあ、ここんところは、大して変える必要も無いしな…………
雪忍にマークされても困るし………怪我人が出ないようにってことだけ、気にしてればいいや…………)
ルナは適当に作戦を立て、氷山に降りていく撮影関係者達について行くことにした。
「あ、レイ!もう大丈夫なのか⁉︎」
ルナがデッキに出ると、丁度外にいたナルトが駆け寄って来た。
「あ、レイ君!」
「っ!レイ!」
それにサクラとサスケが続く。
「ん?ああ。もう平気だよ。それより、大変なことになってるみたいだな。」
ルナは目の前を塞いでいる氷山を指差して言った。
「そうなのよー!………あ、レイ君、これ、カカシ先生が着ろって。」
そう言ってサクラが差し出したのは、黄色いマントだった。
そういえば、ナルト、サクラ、サスケも同じ物を着ている。
「そういえば、結構寒いな。ありがとう、サクラ。」
ルナはマントを受け取ってにっこり笑うと、それをサッと羽織った。
「あ、え、ええ。」
(なっ…………なんか、最近のレイ君、前にも増してカワイイかもっ⁉︎)
それを見たサクラの反応が少しおかしかったが、ルナは気がつかなかった。
「じゃ、行こうか。」
振り向いたルナの言葉に三人は頷き、四人は船から降り、氷山の上に立った。