第42章 氷雪の地へ
船に乗り込むと、ルナ達は五人で三つの部屋を割り当てられた。
「五人で三つ………てことは、一人部屋一つと、二人部屋二つか。
まず、一人部屋はサクラでしょ。で、後は………」
カカシがそう言って、ルナ、サスケ、ナルトをチラリと見る。
「俺はレイと………」
「俺はレイと一緒がいいってばよ!」
希望を言いかけたサスケを、ナルトが大声でかき消した。
そして、双方の希望が被っていることに気がつき、二人の視線が火花を散らす。
それから二人同時にルナの方を向き、お前はどうなんだという視線を送って来る。
「あー…………俺は、カカシ先生と一緒が良いかな。」
(ナルトとかサスケが、六角水晶の入れ替えに気がつくと面倒だし。
私が一番近くで、知らないふりしたほうが良いよね。)
ルナはおよそ感情的でない理由からそういう希望を出したが、それはサスケ、ナルト、カカシにとっては意外だったようで、
三人は一様に驚いていた。
「あー………そういうことなら、今回は俺とレイ、ナルトとサスケって組み合わせで行くか。」
一番に驚きから覚めたカカシが、そう言って移動を始めた。
だが、まだ少し動揺しているようで、足元が少し怪しかった。
「チッ………仕方ねえか…………」
「ム〜……レイがそーゆーなら、しょーがねぇってばよ…………」
その背中を見て、サスケとナルトは渋々動き出した。
(ふう、なんかみんなの態度が少し変な気もするけど、まあ、上手く行ったからいっか。)
ルナは思惑通りにことを進められたことに安堵した。