第42章 氷雪の地へ
「見つけたってばよ!風雲姫!よくも男の純情を…………って、あれ、レイ?なんでいるんだってばよ?」
駆け込んで来たナルトが怪しい男を跳ね飛ばし、小雪に話しかけた後、ルナの存在に気がついた。
「おーう、ナルト、やっと来たか。ま、富士風雪絵を追ってたのは、お前だけじゃないってことかな。」
ルナはそう言ってナルトにおいでおいでと手を振った。
「む〜…………レイってば、俺にも教えてくれりゃいいのに………」
ナルトが文句を言いつつルナに近づいて来たとき。
「雪絵様!雪の国行きの船が、もうじき出航します!急ぎませんと。」
「………あれ、レイ君に、ナルトまで!なんでいるの?」
バーの扉がバンと開いて、三太夫とサクラが入って来た。
三太夫の言葉に対し、小雪は役を降りると言い出し、三太夫がそれを必死で説得しようとしていた。
ルナがここに来た経緯についてサクラに適当に説明していると、サスケとカカシがやって来た。
「………ん、レイ、ナルト?」
「あ、やっぱここいたの……」
サスケとカカシがやれやれと言いたげに呟く。
しかし、それについてゆっくり説明している時間も無く、駄々をこねる小雪に、カカシが写輪眼の幻術をかけて眠らせた。
(あーあー、一般人に写輪眼なんて、酷いなぁ…………でもま、私も人のこと言えないか。)
ルナは頭の中で小さくボヤくと、小雪を担いでいるカカシの後について、雪の国行きの船に乗り込んだ。