第41章 調和の綻
しばらくして、何かを思いついたナルトが話し出した。
「じゃあさ、じゃあさ!今度は、俺達がレイを助けなくちゃあな!」
「助けるって、どうやって……………実戦では私達、レイ君の足手まといにしかならないし…………」
未だ策が浮かばないサクラが、眉をへの字にしている。
「それは、よくわかんねーけど…………とにかく、レイは俺達の大事な仲間だって、教えてやるんだってばよ!
レイは、いちゃいけない人間なんかじゃないって!」
ナルトが少し興奮したように叫ぶ。
サクラとサスケは、その言葉にハッとした。
「……………そうね。レイ君が自分を肯定できないなら、私達が肯定してあげればいいのよ!」
「確かにそうだな……………ナルトにしてはいいこと言うじゃねえか。」
サクラとサスケがナルトの考えに同調し、三人の心は一つになった。
「だろ?けどよ………ナルトにしてはって、どーゆう意味だってばよ、サスケェ!」
ナルトは二人に同意してもらえて嬉しかったが、気になったところについ突っ込んでしまった。
「………………そのままの意味だが。」
サスケはいつもの調子で、ぶっきらぼうに答える。
「なんだとぉ⁈」
売り言葉に買い言葉で、ナルトがサスケにガンを飛ばす。
「もー、いい加減にしてよ、二人とも!チームワークを忘れちゃったの⁉︎」
また喧嘩を始めそうな二人に、サクラはブチ切れそうになっていた。
今日も木ノ葉は平和だな、ルナ。