• テキストサイズ

神隠れの少女【NARUTO】

第41章 調和の綻


「えー、ここで、重大な発表がある。」

ヒルゼンが唐突に、咳払いをして言った。

「?」

ルナは思い当たることが全く無くて、首を捻った。

「あー………皇レイ、お前に中忍選抜試験合格を申し渡す!」

ヒルゼンが大声で宣言した。

「………え。」

ルナはヒルゼンの言葉に驚き、固まった。

他の四人は、あー、やっぱりかー、とでも言いたげな顔でそのやりとりを見ていた。


「………まあ、レイ、カカシ、そう言う訳じゃから。今日は皆でお祝いでもして、明日から任務じゃ。

………レイ、ほら。」

ヒルゼンはそう言って、持参していた鞄から、中忍の着用しているベストを取り出して、ルナに差し出した。

「………ありがとうございます。」

ルナはおずおずと人生で二枚目の中忍ベストを受け取って、羽織った。


「おおー、レイ、カッケェってばよ!」

ナルトが我が身のことのように嬉しそうに言った。

「ホントー!流石、レイ君ね!」

(サスケ君は勿論かっこいいけど………レイ君はカッコカワイイわねー!)

サクラもそう言って笑う。

「………………」

(とうとう、目に見える形で差をつけられちまったか……いや………

…………階級の差なんかなくても、レイが俺よりずっと強いことは、わかってたけどな………)

サスケは何も言わず、表情も変えなかった。

「そうか……ま、レイ、昇格おめでとう。

よーし!今日は俺の奢りだ!みんなで祝賀会するぞ!」

カカシはそう言って、腕を振り上げた。


「おーおー、元気がいいのぉ。じゃ、儂はこれで。

………そうそう、中忍登録をするから、レイ、今日中に火影室に行きなさい。」

「はい。火影様。」

「いやいや、今日から、綱手が火影じゃ。儂のことは、適当に呼ぶが良い。」

「はあ……わかりました。」

「じゃ、レイ、カカシ、ナルト、サクラとサスケも、達者でな。」

ヒルゼンはそう言うと、笑顔で去って行った。
/ 826ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp