第7章 入学宣言
「じゃあ次は、術のコピーですね。いつもみたいにゆっくりではなく、最速で印を結びますから、頑張って見切って下さい。
顔映しの術!」
李蘭はポンと音を立てて、ルナそっくりに変身した。
「なんで最初がその術なの……まあいいや。顔映しの術!」
ルナはポンと音を立てて李蘭に変化した。
「ルナ様、私の身長はもう少し大きいですよ……」
「えぇ……顔映しの術!」
やっと李蘭と全く同じ外見に変身できた。
「その調子です!次、いきますよ!
雷遁・千鳥!」
李蘭はそばにあった大木を切り倒してしまった。
「うわー。後で治してあげないと……
雷遁・千鳥!」
ルナは李蘭がさっき作った巨大な丸太を半分に切断した。
「上出来です。次!
風遁・風刃乱舞!」
李蘭は指先から風の刃を放出し、丸太をさらにバラバラにした。
「あー、これじゃ流石に治すのは無理だな……
風遁・風刃乱舞!」
ルナが発生させた風の刃が、それをさらに粉微塵にした。
「ふう、まあ今日のところはこんなもので良いでしょう。
わかっていらっしゃると思っていますが、ルナ様がこの様な忍術をもう使えることは、誰にも内緒ですよ?」
「うん。あーもう、疲れたぁ。まあでもこれで、いろんな術がコピー出来る様になるね。」
「そうですね。しかし、写輪眼や輪廻眼など他の眼の能力をコピーするには、
一度その術を受けるか、至近距離で観察しなくてはならないので注意が必要です。」
「ふーん。じゃあ神羅天征とかも、くらえばコピー出来るってこと?」
「そうですね。まあ、ルナ様なら、自分で術を編み出すことも可能でしょうが。
ま、いざという時は私と那由他が命がけで救出致しますのでご安心を。」
「命がけじゃなくていいよ……幻術もコピー出来るの?」
「出来ます。くらえば。」
「そっか。」
じゃあ別天神とか月読とかも使えるかも、と思って、ルナはワクワクした。
「ところで、輪廻眼の能力を良くご存知ですね。」
「あぁ、うちはにそういう本があってね……」
ルナはなんとか誤魔化した。
(危ない危ない。二人にはまだ、私が転生者だってことは内緒にしなくちゃ。)