第37章 暁の二人組、襲来
ガイが間違えて攻撃したことを詫びると、自来也は深追いはしなかった。
「まあ、そんなことはいい……とにかく早く、そいつ……なんだったっけ?」
自来也がルナを指差して、ナルトとサスケに訊く。
「………皇レイだ。」
サスケはむすっとした顔で答えた。
「そうか、皇レイというのか……とにかく、そいつを病院に連れてけ!
そいつはイタチの術を食らってこうなったんだよな、ナルト?」
自来也がナルトに確認する。
「そうだってばよ!
レイのヤツアイツと目を合わせたと思ったら、いきなりスゲー悲鳴上げて、それからずっとこんなんなんだ!」
「そうか………」
自来也は頭の中で、ルナが何らかの精神攻撃をかけられたと断定した。
ガイはカカシと同じ幻術をかけられたルナを、険しい顔つきで見ていた。
ルナを酷い目に遭わせたイタチに対し、ナルトは闘志を燃やした。
「ちくしょう……なんだってばよ!アイツレイに何しやがったんだ?」
ナルトが拳を握り締める。
「エロ仙人!予定変更だ……!さっきはビビったけど今度こそ………あの黒マント野郎達を追い詰めてとっちめてやる!
あいつらおれに用があんだろ!だったらこっちから出向いてやらァ‼︎」
無謀なことを言い出したナルトを、自来也がたしなめる。
続いてガイが、カカシが倒れたことをナルトに教え、ナルトは狼狽えていた。
例の宿場町の入り口に立って、ガイ達と自来也達は、別れを告げた。
ガイとサスケ、ルナは木ノ葉へ戻り、ナルトと自来也は綱手を探す旅を続けるということで、一行は二手に分かれることにしたのだ。