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神隠れの少女【NARUTO】

第37章 暁の二人組、襲来


「お前の相手は、この俺だ‼︎」

サスケがイタチに向かって吠える。

そんなサスケを、イタチは強烈な腹パンで黙らせる。

サスケは血を吐いて倒れた。


「何故弱いか……足りないからだ……憎しみが…………」

そう言ってイタチがサスケを壁に押し付け、月読を使おうとする。

サスケは圧倒的な実力差に打ちのめされ、されるがままになっていた。

(俺は……一体今まで、何をしていたんだ?………この全く埋まらない差はなんだ?)


「っ………させるかっ!」

月読を予測したルナは、わざと神通眼を開かずに、二人の間に瞬身で飛び込み、イタチと目を合わせた。

結果、ルナが月読にかかった。

意識を失う一瞬前、イタチの驚く顔が見えた。

(イタチ兄さん…………騙して、ごめんなさい。)

ルナは心の中で謝罪すると、恐ろしい幻術の世界に落ちて行った。


「…………イヤアアアアアアアァァァァ!」

現実のルナは崩れ落ち、悲痛な叫びを上げた。

そしてそれっきり、動かなくなった。

その途端、影分身は、本体の意図を察して自ら姿を隠し、本体の変化を保つサポートを始めた。

(下手に月読解いちゃったら、イタチ兄さんにバレるし。こうするしか無いよね。

大丈夫、私ならきっと……………)

影分身は月読の内容については、余り考えないようにした。

それがどんなに恐ろしい内容になるか、よくわかっているから。


「………コイツ、どうして…………」

イタチがそう言って倒れているルナを見下ろす。

そこでイタチは、その左手小指に、青い宝石のついた銀色の指輪を発見し、戸惑った。

(……この指輪……………)

それは、ルナがつけていたものと酷似している(と言うよりも同一の)ものだった。

(まさか……この下忍は…………)

イタチの背中に、悪寒が走る。

同時に、自分と対等に渡り合った、相手の実力を思い出す。

木ノ葉に下忍として在籍している人物で、それができそうなのは、現実的には一人しかいない。

(まさか…………ルナ?)

イタチの目の前には、よくよく見るとルナに似た顔の少年が、苦しげな表情で眠っていた。
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