第36章 奇跡と後始末
ルナが食事の準備をしている間、カカシは言われた通りにソファに腰掛け、
イチャイチャパラダイスを開いていたが、ルナから目が離せずにいた。
(流石レイ、料理もちゃんと出来るみたいだな。一人暮らしのせいか…………
いや、一人暮らしでもナルトは毎日ラーメンだし……俺ももう少し、ナルトの食生活とか気にしてやらないとな…………)
しばらくすると、台所から魚が焼ける香ばしい匂いがして来た。
(‼︎この匂いは…………まさか、秋刀魚の塩焼き⁉︎)
カカシは思いがけず自分の好物が出て来たことに驚き、同時に疑問に思った。
(レイは秋刀魚の塩焼きが俺の好物だと知っていて、そうしたのか?
それとも、ただの偶然か?
もし知っていたとしたら、誰から聞いたんだ………?レイが俺以外の上忍と話してるとこなんか見たことないが………)
カカシはまた、ルナについて余計な勘繰りをしそうになり、それに気がついて、自分の疑い深さに呆れた。
(って、俺はまた、レイに変な疑いを………俺はどうしても、レイを火影様の遠縁以外の何かにしたいらしい。全く…………)
カカシはルナに対する自分の懐疑的な態度を反省し、改めようと思った。
「はい!お待たせしました!出来ましたよ!」
ルナが盆に乗せた二人分の食事を、食卓に運んで来た。
カカシはそれを見て、更に驚き、目を見開いた。
(秋刀魚の塩焼きだけじゃなく、茄子の味噌汁まで!そして、煮物と漬物に白いご飯!しかも海苔付き!
スバラシイ!レイとは食の好みが合いそうだ。)
カカシは予想以上のちゃんとした家庭料理を見て、柄にもなく涎が出て来てしまった。