第35章 木ノ葉崩し
「それよりみんな!サスケは俺にアイツを任せて、我愛羅を追って行ったんだ!
早く追いつくぞ!」
ルナの影分身はナルトと我愛羅の間に繋がりを持たせるために、皆を誘導することに決めていた。
「ああ!」
ナルトは力強く頷いた。
サクラ、シカマル、パックンも、それに追随した。
ナルト達は、ルナの影分身に導かれて、遂に我愛羅達のところへ到着した。
「死ねえぇえ!」
右半身が守鶴と化している我愛羅が、叫びと共にサスケに襲いかかり、突き飛ばした。
「ぐっ!」
サスケは吹っ飛び、木に激突しそうになった。
そこに現れたルナの影分身が、サスケを受け止め、そのまま我愛羅から少し離れた木の上に移動した。
「サスケ!大丈夫か?」
「サスケェ!やっと追いついたってばよ!」
「サスケ君!無事で良かった……」
グッタリしているサスケを、ルナの影分身、ナルト、サクラが、一斉に覗き込む。
「レイ、ナルト……」
(俺は、まだ倒れる訳には……)
サスケは心の中で、自分の弱さに歯噛みした。
(サスケ、もう、やめよう?)
ルナの影分身は心の中で呟くと、ナルト達に気がつかれないようにサスケに幻術をかけた。
(なんだ……?急に眠くなってきた……チャクラ切れか……クソ、身体が……動かない………)
三発目の千鳥を使って朦朧としているサスケは、いつもの仲間の顔を見ながら、意識を失った。