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神隠れの少女【NARUTO】

第7章 入学宣言


「あ、そうだ、その前に!」

「何でしょう?」

「飛雷神の術教えて!」

「良いでしょう。何に術式を刻みますか?」

「うーん、やっぱりクナイかな。あ、そうだ、あと一つ、那由他にお願い。」

「?」

珍しくルナに指名された那由他が内心喜んでいると、

「私が飛雷神使える様になったら、クナイ百本買ってきて!」

パシリだった。


「わかったよ……」

「じゃあ李蘭、早速教えて?」

李蘭は那由他を少し不憫に思ったが、可愛らしい主人が自分に懐いているのが嬉しかったので、

まあ良いでしょう、と流してしまった。


「うーん、難しいな……」

「まあ、ルナ様なら、必ず出来る様になりますから。焦らず行きましょう。

今日はもう、帰りましょうか?」

「うん、そーだね。」

「あー今日のところはパシリを免れた……」

その日はみんなで帰った。



夜、ルナは珍しく李蘭に話しかけた。

「ねえ、李蘭。」

『何でしょう?』

「私の寿命ってどれくらい?」

『………何故そんなことを?』

「いや、自己再生とかすると、細胞の寿命が縮むじゃない?

もし長くないなら、何か対策しなくちゃあ。」

『…………その必要は多分、ありません。

……ルナ様には、歴代の依り代達には……神が宿っているのですから。

……おそらく、依り代達に本当の寿命は無いと思われます。

今まで装置に入らなかった依り代はいなかったので、正確にはわかりませんが………』

ルナは絶句した。


「……そう言えば、装置に入った依り代達の身体はどうなったの?」

『わかりません……消えて、いました……』

「そう……どうして、神はそうまでして、里を造ったのかな?」

『わかりません……よくわからないかたでした……』

李蘭は遠い記憶の中の主人を思い出して言った。


ルナは、重くなった空気を振り払うように口を開いた。

「それでもやっぱり、他の人の為に、何か考えなくちゃね。」

『……そうですね。』


その後、寝てしまったルナの穏やかな寝顔を見つめながら、李蘭は、

ルナが装置に入らないで済んだことを、今は亡きルナの両親に感謝した。
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