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神隠れの少女【NARUTO】

第33章 休息


その日の夜も、ルナはシスイの家に泊まることにした。


「シスイさん、あの、お願いがあるんです。」

ルナは寝転がったまま、シスイの方を向いて言った。

「なんだい、ルナ?」

シスイはルナと目を合わせた。

「あの……手を繋いでくれませんか?」

(こんなこと言ったら、ダメかな………)

ルナは少し恥ずかしそうに訊いた。

「えっ?」

(手を繋いで寝るって……恋人じゃないんだから。でも……)

シスイが少し戸惑っていると、ルナは涙目で訊いた。

「…………嫌ですか?」

(やっぱりダメかな………)


シスイはルナの涙目に、一瞬ドキッとした。

(全く、ルナには敵わないな……俺は七つも年上なのに……)

「わかったから、ルナ、そんな顔するな。俺まで悲しくなってくる。」

シスイはそう言って、ルナの手をとって優しく握った。

「……シスイさん、ありがとう。」

(わーい、やったー!)

ルナはそれを見て、心から嬉しそうに笑った。


「じゃ、おやすみ、ルナ。」

「シスイさん、おやすみなさい。」

ルナは目を閉じると、すぐに眠りについたが、シスイはなかなか寝付けなかった。

(ルナは、甘えん坊だな……やっぱり、小さな頃に両親を亡くしている所為なのか……

………今日は特に、悪い夢も見てないみたいで、よかったが……)

シスイはルナの安らかな寝顔をチラリと見た。

(ルナがリラックスできるのは良いが………これじゃ、俺が寝付けない……)

シスイは先程から、激しく脈打っている心臓を持て余していた。

(俺の心臓、静まれ!……全く、昨日は平気だったのに、どうして今はこんなに煩いんだ………?)

シスイはルナから視線を外し、気持ちを落ち着けようと試みた。

その時、ルナは無意識に、シスイの手をギュッと握った。

それでシスイの心臓は更に跳ね上がった。

(あわわ……俺の心臓はどうなってしまったんだ?)

シスイはルナの横で一人焦った。



が、いつの間にか寝ていた。
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