第33章 休息
シスイは自分の布団の隣に、ルナの布団を敷いた。
「じゃ、シスイさん、お休みなさい。」
「ああ。ルナ、お休み。」
ルナは目を閉じると、すぐに意識を失った。
一方、シスイは、いつまでも眠れずに、ルナの顔を見ていた。
(ルナ………ルナが、イタチやサスケのために、ここまで犠牲を払うのは、
それがルナの愛だからなんだよな………だとしたら、あんまり引き止めるのも悪いな………
……でも、俺だって、ルナを大切に思ってるんだ。何もしない訳には行かない。
………だが、俺は現状、居候だ。こんな俺に何が出来る?………俺は、ルナに何をしてやれるんだ?)
シスイが考えこんでいると、眠っているルナの表情が歪んだ。
「………いた、い…………」
「ルナ、どうしたんだ⁉︎」
「……シ…ィさ……」
「ルナ……良くない夢でも見ているのか………?」
シスイは、ルナがシスイの声に反応しなかったため、ルナが寝言を言っていることに気がついた。
「ルナ………」
シスイは思わず、布団から出ていたルナの小さな手を取って、握った。
(ルナは俺よりも遥かに強いけれど……メンタルは年相応、いや、それ以下だ。
…いくらルナは強いとは言っても、このままじゃ………いつか、潰れてしまう。)
「……………俺は、どうすれば良いんだ………?」
シスイは考え込んだ。
が、いつの間にか眠ってしまった。