第33章 休息
「じゃあな、レイ、サスケ。」
「はい。カカシ先生さようなら。」
ルナはカカシに手を振って、別れを告げた。
まずカカシがいなくなり、ルナとサスケは二人で歩いていた。
「……レイ、さっきはカカシがいたから訊かなかったが、実はもう一つ訊きたいことがある。」
「なんだ?」
ルナは冷静な顔で言ったが、内心ヒヤヒヤしていた。
「……お前、うちはイタチって知ってるか?」
サスケはルナの目をしっかりと見て、訊いた。
「……いや、知らない。」
「じゃあ、うちはシスイは?」
「………知らない。」
ルナもサスケの目を見て、そう言った。
「……そうか…」
(じゃあ、あれはやっぱり聞き間違いか……)
サスケは少し残念そうだった。
「……じゃあ、後もう一つ……お前、いつからあの術使えるんだ?」
「…あの術、とは?」
「……千鳥だ。」
「えー……うーん…憶えてないな……」
(二歳だった気がするが…それでバレたらイヤだから、適当にぼかしておくか……)
「そうか……」
(憶えてないほど昔、ってことか………俺はどうしてレイに敵わない…)
サスケは悔しくて、拳をグッと握りしめた。
「サスケ、大丈夫だよ。サスケはサスケのペースで行けば、必ず強くなる。だから焦るな。」
ルナはサスケの考えていることを察して言った。
やがて、ルナとサスケにも、別れ道がやって来た。
「じゃな、サスケ。俺しばらく顔出さないかも知れないけど、カカシ先生によろしく。」
「そうか………わかった。あ、待て。」
「何だ?」
「お、お前の家って、どこだ?」
サスケは何故か少し顔を赤らめて言った。
「うん?サスケがそんな事訊くなんて、珍しいな。じゃあまあ、ついて来いよ。」
「……わかった。」
サスケはルナの提案に大人しく従った。
ルナはサスケを連れて、自分の家…アパートの一室までやって来た。
「ここだよ。ナルトの隣。」
「そうか……ナルトの隣に住んでたのか……」
サスケはルナに関して、ナルトに遅れを取っていた事が、何故か少し悔しくなった。