第33章 休息
「………何のことかな?」
ルナは咄嗟にとぼけた。
「……っ……レイ、とぼけるな。お前、あの森で、
みんなに幻術かけた後、大蛇丸だけ起こして、なんか話してただろ!」
サスケがはぐらかされたことに怒り、叫ぶ。
ルナはこれを聞いて焦った。
(完全には眠っていなかったか…………歌声が小さかったかな?……って、そんなことより、この状況凄くヤバイ!
カカシ先生とセットっていうのが、マジでヤバイ!なんかそれっぽいこと言っとくか………)
カカシは、さっきからルナの方をジッと見つめている。
(レイ………大蛇丸と何か、俺の知らないところで関係を持っているのか…………?)
ルナは焦りを顔には出さずに、半分嘘で半分本当のことを言った。
「……あれは…もう俺達に危害を加えないでくれって、お願いしてたんだよ。
仲間を傷つけるのはやめてくれ、ってな。それだけさ。」
「………本当か?」
サスケがこちらを疑わしそうに見ている。
「本当だよ。なんかついでに、変なものももらっちまったけどな。」
ルナはそう言ってハハハと笑った。
「そうか………」
サスケは一応納得したようだった。
カカシは、
(やはりレイは仲間のために呪印を食らったのか……)
と、ルナの自己犠牲心の強さを思い知った。
それから、午後もしばらく修行をして、ルナ達は家に帰ることにした。