第33章 休息
次の日、ルナは昨日サスケとカカシがいた演習場に行った。
「……お、レイか。」
「……はい。おはようございます、カカシ先生、サスケ。」
「せっかくだから、サスケと一緒に修行するか?いいよな、サスケ?」
「………レイなら。」
サスケはルナをチラッと見た後、ぶっきらぼうに言った。
「はは、じゃあ俺はあっちで、少し術の練習してますね。」
「わかった。しばらくしたら見に行く。」
カカシが言った。
ルナはサスケ達から数十mくらい離れたところに移動した。
(術の練習って言ったってな…塵遁はマズイし………何やろう……
…………あー、とりあえず、サスケとおんなじ、千鳥でもやっとくか………)
そう思いながら、ルナは左腕に雷遁のチャクラを集めた。
チッ……チッ……チッ……チッ……チッ………
そのまま、ルナは近くの岩に突っ込んだ。
ドガーン!
ルナの千鳥を受けて、岩は粉々になった。
「はぁ……」
(木ノ葉じゃ満足に修行が出来ない……これ以上やるとバレそうだし………)
ルナは神隠れに隠居したくなった。
ドガーン!
すぐ近くから爆音がして、カカシとサスケはビクッとした。
「レイがどうかしたみたいだな。俺はレイを見てくる。」
カカシが言うと、
「俺も行く。」
とサスケが言って、二人連れだって、ルナの様子を見に行った。
「レイ!今の音はなんだ⁉︎」
カカシがルナのところに駆けつけると、粉々になった岩の前で呆けているルナがいた。
「あ、カカシ先生、サスケ………」
「……レイ、お前、それどうしたんだ?」
カカシはルナの足元を指差しながら訊いた。
「………ああ、これですか?千鳥で、ちょっと……」
ルナはちょっとボーっとしながら言った。
それを聞いてカカシとサスケは酷く驚いた。
(レイに俺から教えられることは、もう殆ど無いのかもしれないな………波の国でも、写輪眼無しで俺以上のスピードで動いていたし………)
(俺が最近習い始めたばかりの術をこうも易々と………)