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神隠れの少女【NARUTO】

第33章 休息


「さてと……今日のミッションは完遂……と。

やっぱり暇だから、演習場で修行でもするか…………」

ルナはあの湖のある演習場に向かった。



演習場にやって来て、湖の前に座ると、いつかここでイタチとフガクと笑い合ったことを思い出した。

(フガクさん………あの頃は、本当に…………………)

ルナは目を擦って、涙を堪えた。

(まだまだ先は長いんだもん。こんなにしょっちゅう泣いてちゃダメだ。

イタチ兄さんだって、辛い思いしてるし。私が頑張らなくちゃ。)


ルナは立ち上がって、昨日習った術を使った。

「風遁・飛龍の術!」

ルナの体はふわっと浮き上がった。

ルナはちょっとワクワクして、迷彩隠れの術を重ねてかけて、空から里を観てみよう、と思った。






(……………あ、サスケ。)

しばらく飛ぶと、ルナはサスケを発見した。

無意識のうちに近づいていたのかも知れない。

(サスケ、イタチ兄さんを殺させたりしないからね。絶対に。フガクさんとミコトさんのためにも。)

ルナの目から、一滴だけ、涙が零れ落ちた。


ぴちゃん


「……ん?なんか冷たいな………」

それは修行していたサスケの頰に落ちた。

(こんな晴れの日に………変だな……)

サスケは水滴が一滴だけ落ちて来たのを疑問に思って、空を見上げた。

写輪眼を開いていなかったサスケには、ルナがこちらを見下ろしているのには気がつかなかった。

サスケが空を見上げているのに気がついたルナは、

(まずい!今写輪眼を使われたら、バレる!)

と思って、一目散に逃げ出した。


ザアアアアァァァ………


ルナの起こした風で、あたりの木々がざわめいた。

サスケはルナが去った後も、しばらく空を見つめていた。






空中散歩を満喫したルナは、元の場所に戻って来た。

(はてさて、ちょっと昼寝でもしよう。)

ルナはすぐそばの木にもたれて、意識を手放した。
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