第31章 死の森
カブトのチャクラがナルトとサクラのチャクラに接触したのを確認すると、ルナは二人のところへ戻った。
二人はカブトに説教されていた。
「……どうも、こんにちは、カブトさん。」
ルナはナルト達の前に現れると、まずカブトに挨拶した。
「……………君は……正体不明の転校生、皇レイ君か。君のこと、いくら調べても名前しか出てこなくてね……
……それより、僕の名前を知っていたのかい?」
「ええ、まあ。うちの班員と騒いでらしたでしょう?」
「いやいや、騒いでたのは僕ではないよ……
……それより僕は、さっきナルト君達が巻物の中身を見ようとしてたんでね…止めていたのさ。」
「それはそれは。ありがとうございました。」
ルナは人畜無害そうな笑みを浮かべて礼をした。
その笑顔は吹けば飛びそうな程薄いものだったが、カブトはそれには気がつかなかった。
そこに、サスケが帰って来た。
「………ったく、救いがたいな。」
カブトから話を聞いたサスケは、ナルトとサクラに呆れた。
ナルトとサクラは、ルナ、サスケ、カブトに呆れられてしょんぼりしていた。
「ルールを無視した者は必ず………リタイアせざるを得ない状況に追い込まれる………」
カブトが、前回の中忍試験で巻物に仕込まれていた仕掛けを告げると、ナルトとサクラは更に項垂れた。
サスケがカブトに、何故こんなところにいるのか聞くと、カブトは天の書と地の書を見せ、仲間を待っていると告げた。
カブトが持っていた天の書を見ると、サスケの表情が変わった。
「……カブト……俺と、勝負しろ。」
「…………勝負だって……?」
突如言い出したサスケに、サクラとナルトは慌てた。
「……サ、サスケ君………」
「このバカ、急に何言ってんだってばよ!」
「………うーん、俺もあんまり賛成しないなぁ?」
ルナは控えめに反対した。