第31章 死の森
一行は体力の回復に二日間を費やした。
現在は、四日目の昼である。
昼食の魚を捕まえるために、一行は川へ来ていた。
「とあ〜~~~~!影分身の術~~!」
ザッパーーン!
ナルトが影分身二体と共に川へ飛び込み、魚を弾き上げた。
その魚を、サスケが木にクナイで張り付けた。
「もっと暴れろ!保存用にも取っておきたい……三匹じゃ足りん。後三回だウスラトンカチ。」
サスケはぜえぜえ言っているナルトに向かって言った。
「これってばスッゲーしんでーんだぞ!てゆーか代われーーー!」
ナルトがムキーっと怒って、腕をジタバタさせた。
見かねたルナが川縁に立った。
「ナルト、わかったから。ちょっとそこどけ。」
「レイ!わかったってばよ!」
ナルトは嬉しそうに川から上がった。
「……さてと。」
ルナはナルトが川から上がると、両手を川に向かって突き出した。
その十本の指の先からチャクラ糸を伸ばし、水中の魚にくっつけると、魚を操った。
魚は川から飛び出て、河原に叩きつけられた。
「…………サスケ、これでいいか?」
ルナはピチピチとはねる魚を集めてサスケに渡しながら言った。
「………あ、ああ。」
サスケは少々驚きつつ言った。
(今のは………?)
ナルトもサスケと同様に、何が起こったのかわからないようだった。
「レイ、今のは?」
「はっはは、ただのチャクラ糸さ。あ、サクラが呼んでる。」
不思議そうにしているサスケにルナは軽く言って、手を振っているサクラの方を向いた。
「サスケくーん、レイくーん!火の準備が出来たわよ!どっちか点火お願い!」
今、サスケは両手一杯に魚を抱えていて、印を結ぶどころではない。
対して、ルナは手ぶらだ。
ルナはそれを見て、サクラの方へ行った。
「火遁・鬼燈籠!」
ルナの鬼燈籠が、薪に火をつけた。
サスケが魚に木の枝を刺して、火の周りに手際よく並べていった。