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神隠れの少女【NARUTO】

第31章 死の森


ザクッ


ザク・アブミとの戦闘が始まってしばらくすると、サスケの後ろで派手な音がした。

サスケが思わず振り向くと、サクラの髪が短くなっていた。

「今度は……私がレイ君達を守る!」

サクラがクナイを手に叫んでいた。

「オイオイ、余所見してるヒマないぜ?」

ザク・アブミが投げたクナイの何本かは避けきれず、サスケを浅く切り裂いた。

三対三になっても、サスケ達が劣勢なことに変わりはなかった。


その少し後、ルナが目を覚ました。

戦闘の音がした。

(あ、ヤバイ。もう始まってる!)

ルナはまだ寝ているナルトを置いて、慌てて出て行った。


直後、サスケ達の後ろで禍々しく巨大なチャクラ(これでもセーブしている)が蠢いた。

「レイ君!」

サクラの声がして、サスケはさっき余所見をしてクナイを食らったにも関わらず、後ろを振り向いた。

だが、ルナに釘付けになっているのは、ザク・アブミも同じだった。

ルナの首から肩にかけて呪印の模様が広がり、凄まじい殺気を放っていた。

「サスケ……サクラ……遅くなってすまない。あとは俺がやる。」

ルナはふらつき、頭を押さえながら言った。

その様子に、サスケは焦った。

(レイ!まだ全然回復してないじゃないか!)

ドス・キヌタとキン・ツチは、敵のチャクラの大きさにビビっていた。

(なんだあいつは⁉︎チャクラがデカすぎる!)


「アンタら、サスケを襲ったからには、死ぬ覚悟はあるってことですよねぇ?」

ルナがいつもよりも低い声で、音忍達に言い放つ。

血の色をした目は氷のように冷たく、皆に残虐性を連想させた。

「ドス、こんなのにビビるこたぁねえ!死に損ないが!食らえ!

斬空極波!」

ルナの言葉に、激昂したザク・アブミが、空気圧と超音波で変な攻撃を放って来た。

「ふふっ。サスケに向かってやらなかったのは賢い選択でしたね。じゃなかったら、殺してた。

風遁・気流乱舞!」

そう言ってルナはサスケに被害が出ないように弱めに、手から乱気流を放ち、ザク・アブミの攻撃を相殺した。

二つの攻撃が真っ向からぶつかり、砂煙がもうもうと巻き上がった。

「レイっ!」

サスケは土煙に紛れた仲間の名前を呼んだ。
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