第31章 死の森
サスケがいつの間にか眠ってしまった少し後、ルナは目覚めた。
「いったぁ~………」
ルナは首筋を抑えて起き上がった。
(サスケは無事、と。サクラは寝てるだけ。ナルトは……まあそのうち起きるっしょ。)
ルナは特に外傷もなく寝ている三人をチラ見して思った。
それから変化が保たれているのを確認した。
(はっはは、耐えた。耐えたぞー!)
ルナは声を出さずにクスクス笑い、一人達成感に浸った。
しばらくすると、サスケが目を覚ました。
「……はっ!レイ!お前、大丈夫なのか⁉︎」
サスケはいつになく慌てていた。
「ははは、平気だよ……いつつっ……」
ルナはそう言いながらも、再び痛み出した首筋を押さえた。
「……全然大丈夫じゃねえじゃねえか。まだ寝てろ。」
サスケはルナの寝言について追及したいのを堪えて言った。
「……ハイ。」
まだ首筋が痛かったルナは、サスケの言葉に素直に従い、目を閉じた。
しばらくして、トラップが作動した音がした。
「サスケ君!」
サクラは咄嗟に目を覚ました。
「サクラ……お前は二人を守れ。あいつらは俺がやる!」
サスケはそう言って、単身音忍の前に出て行った。
「君がサスケ君?僕達、君と戦いたくて来たんだよ!」
そう言った包帯の忍の他に、髪をピンピンに立てた忍と、髪の長いくノ一が姿を現した。
「ああ……俺が相手になる!」
サスケがそう言うと、音忍とサスケの戦闘が始まった。
戦闘が始まると、サスケはすぐに劣勢になり始めた。
疲れている上に三対一だ。無理もない。
(まずい、流石に一人足りない!)
サスケがそう思ったとき、後ろでサクラの悲鳴が聞こえた。
「くそっ!」
サスケがそれに慌てたとき、鈍い音がして、いつの間にかサスケの前からいなくなっていた敵が飛ばされて来た。
「リーさん!」
サクラの声で振り向くと、緑色の全身タイツが視界に入った。
やって来たのが敵でないと悟ると、サスケは目の前の敵に向かい合った。
「ザク、サスケ君は君にあげるよ。僕とキンはあいつらを殺す!」
包帯の忍がそう言うとくノ一の方もサクラとロック・リーの方へ向かって行った。
サスケはザク・アブミと戦闘を始めた。