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神隠れの少女【NARUTO】

第31章 死の森


サスケの答えに大蛇丸は不気味な笑みを浮かべた。

「なるほど、つかれも油断もないってわけね………

……思ったより楽しめそうね……」

大蛇丸はそう言うと、『地』と書いてある巻物を取り出して、飲み込んだ。

「さあ……始めようじゃない…巻物争奪戦を………………命懸けで。」

大蛇丸がそう言った瞬間、凄まじい殺気がルナ達を包み込んだ。

(私とアンタが奪い合うのは、サスケだよ!)

ルナは顔には出さずに警戒を強めた。

(でも、ま……殺気は大したことないな。って言うか、私、殺気を感じたことないな………)

ルナは今まで根や再不斬に接触したときを呑気に思い返した。


ルナが振り向くと、サスケは殺気に当てられて嘔吐し、サクラは涙を流して地面に座り込んでいた。

「あら……あなたこの殺気を受けても平気なのね………

………面白いじゃない。」

大蛇丸はサスケとサクラを見た後、ルナを見て感心した。

「ははは、俺、生まれてこのかた、殺気を感じたことないんです………」

ルナは場違いな笑みを大蛇丸に返した。

薄い微笑の下に、殺意と狂気を隠して。

(レイ…………流石……)

(レイ君……やっぱり私達とは、レベルが違う……)

サスケとサクラは、大蛇丸の殺気に全く臆していないルナを見て思った。


「そう………まあいいわ。足手まといを二人も抱えて……どうするのかしら……」

そう言って大蛇丸の蛇が襲いかかってきた。

(……させるか。)

それを、姿を隠しているルナの影分身達が残らず切り裂いた。

(今のは…………?)

それを見て大蛇丸は目を丸くした。

何せ目の前の少年は、指一本すら動かさず、ただ、可憐に微笑んでいたのだから。


「多重影分身の術!」

大蛇丸が呆けている隙に、ナルトが戻って来た。

「わりーな、サスケ!合言葉は忘れちまったってばよ!」

大勢の影分身と共に、ナルトが木の上に降り立った。
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