第29章 中忍試験開幕
ルナがアカデミーに行くと、サスケ、サクラ、ナルトの三人がいた。
「レイ!遅かったな。」
「はっはは、ごめん。じゃ、みんな、301に行こうぜ。」
ルナは元気がないサクラをチラッと見ながら言った。
励まそうかとも思ったが、私が言っても仕方ないか、と思い直して放置した。
「きゃっ!」
入り口に立っている男にお団子頭の少女が突き飛ばされた。
男が言うには、試験を受ける意味も無いヤツをふるいにかけているらしい。
「悪いが俺達は通してもらう!さっさとこの幻術を解いてもらおう!」
サスケが男二人組を睨みつけた。
「サクラどうだ?お前なら一番に気づいてるはずだ。
お前の分析力と幻術のノウハウは、俺達の班の中で一番伸びているからな。」
サスケがサクラを勇気付けるように言うと、サクラは元気に、
「サスケ君…ありがとう。もちろん!とっくに気づいてるわよ!だって此処は二階じゃない!」
と言った。
途端に、301と書かれていた教室の文字が、幻術が解け201に変わった。
「ふーん、なかなかやるねぇ。でも、見破っただけじゃね!」
そう言って男はサスケに蹴りを入れようとする。
それに反応して同じく蹴りを入れようとするサスケ。
しかし、二人の足を、突然間に入ってきたおかっぱ頭の少年が押さえた。
すると、長髪の少年とさっきのお団子頭の少女がやって来た。
「おい、約束が違うぞ。下手に注目されて、警戒されたくないと言ったのはお前だぞ。」
長髪の少年…ネジが、はぁ、と溜息を吐きながら言った。
「だって…」
そう言っておかっぱ頭の少年はチラリとサクラの方を見る。
「あ〜あ、これだわ。」
お団子頭の少女…テンテンも溜息を吐いた。
おかっぱ頭の少年は、サクラの前に来ると、自己紹介を始めた。
「僕の名前はロック・リー!サクラさんと言うんですね。
僕とお付き合いしましょう!死ぬまであなたを守りますから!」
戸惑うサクラに、リーはウインクをしながら一気に言った。
「絶対嫌っ!」
サクラは速攻で断った。
ルナはその様子を見て笑いを堪えながら、七班のメンバーを置いて、301に向かおうとした。