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神隠れの少女【NARUTO】

第28章 子守任務


「ふーん、そうなの?じゃあ………」

そう言ってカカシはナルトを押しのけてルナに近づき、その細い肩を抱いた。

「ほら、これで寒くないでしょ?」

カカシはタオルの下から言った。

ルナはパニックになって、更に小さく丸まった。

(ギャーーーーーーーーーーッ!カカシ先生、近いっ!勘弁してくれ!)

この状況に我慢が出来なくなったルナは、カカシの腕からスルリと逃れ、

「おっ俺、もう上がります!では!」

と言って、一足早く風呂から上がり、男湯を後にした。



「…………………俺、なんかレイに嫌われてない?」

ルナが去った後、カカシは呟いた。

「………いや、今のは、カカシ先生が悪いってばよ………」

ナルトがまともなツッコミをした。





ルナは爆速で身体を拭いて服を着て、さっさと与えられた個室に戻った。

(あー、焦った。ゆっくりするのは、後にしよう。)

ルナは夜中にリベンジすることを誓った。


しばらくすると、サスケが帰って来た。

「あ、サスケ、お帰り。」

「ああ。」

サスケは置いて行かれたためか、少しぶっきらぼうに言った。


ルナとサスケは、布団を横に並べて、寝転がった。

「じゃ、おやすみ。」

「……ああ。」

サスケは訊きたいことがまだ少しあったが、ルナが寝る気満々なのを見て、諦めた。

だが、それは当然、ルナの演技である。

サスケから規則正しい呼吸音が聞こえて来ると、ルナはそっと音を立てないように、布団から抜け出した。

そして、襖を開け、夜の誰もいない廊下を、床が軋む音にヒヤッとしつつ、歩いて行った。



床が軋む音を聞いて、カカシが襖をそっと開けて廊下を見てみると、遠ざかって行くルナの背中が見えた。

(レイは夜中に出かけるのが好きだな……………)

なんとなく気になって、カカシはルナの後を尾行した。


それは当然ルナにバレていたが、ルナは敢えて気がつかないふりをした。

(やっぱりカカシ先生についてこられたか……あーもう!感知能力が高いのも考えものだな……)

ルナは小さく溜息を吐いた。
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