第28章 子守任務
夕食後、流石に寝床は梵天丸とは別になり、七班一行は個室を三部屋与えられた。
「う〜ん、どう言う分け方にする?まずサクラは一人でしょ。後は二人で一部屋…………」
カカシが顎に手を当てて首を傾げた。
「…………俺はレイと一緒でいい。」
意外にも、希望を出したのはサスケだった。
(ナルトは煩そうだし、カカシはなんか嫌だ………まぁ、この中じゃレイが一番マシだろ。)
「そう。じゃあ、サスケとレイ、俺とナルトで決定ね。
敷地内の湯殿で源泉掛け流ししてるって。客人用の湯殿に俺達も入って良いとさ。」
カカシがそう言うと、各自が荷物を纏めて個室に移動して行った。
ルナとサスケは個室に入ると、風呂の支度をした。
そこでルナは、重要なことに気がついた。
(あれ?私もしかして、男湯に入らなくちゃいけない…………?)
ルナが悩んでいると、サスケが怪訝そうな顔でルナを待っていた。
「レイ、なにモタモタしてんだ。早く行こうぜ。」
「あー……うん………」
ルナは、サスケやナルトなんてまだ子供だし、気にするほどのことじゃないか、と思って、サスケについて行った。
この後、ルナは自分の判断の甘さを悔やむことになる。
ルナが少々躊躇いつつも服を脱ぎ、サスケと一緒に男湯に入ると、まだ誰もいなかった。
ルナはサスケの方を見ないようにしながら、そーっと湯船に入った。
温度は丁度良く、マイルドなお湯だった。
すぐ横にサスケがスルリと入って来て、ルナは逃げたくなったが、変に思われたくなかったので、なんとか我慢した。
しばらく黙っていると、サスケが口を開いた。
「…………レイ、お前さぁ……」
「………何、サスケ?」
「…俺に教えてくれないか……」
「………何を?」
「…今日やったヤツだよ………」
「ああ、歌かるたと麻雀?別に良いけど………」
(サスケ、悔しかったのかな?)
ルナは歳下にこっぴどく負けて悔しがっているサスケが可愛くて、クスッと笑った。
「……なんだよ。笑うことないだろ。」
サスケはプイとそっぽを向いてしまった。
「まーそう怒るなって。」
ルナは少し困ったように笑った。