第28章 子守任務
只今、残り三枚。
梵天丸四十九枚、ルナ四十八枚。
その他………ゼロ枚。
これはもう、源平戦ではなく、梵天丸とルナの個人戦だった。
「では次、行きます。
うか………………」
バシッ!
「…ハゲッ!」
梵天丸が取った。
「では…………
この………」
バシッ!
「まにまに!」
ルナが取った。
(まにまに!まにまに取れた!)
ルナは一番好きな札が取れたのが嬉しかった。
「では、最後ですね。
あまつ………」
バシッ!
「…をとめの姿しばし留めん。」
梵天丸が取った。
対戦の結果、梵天丸が二枚差でルナに勝利した。
「梵天丸様、流石ですね。」
「レイもなかなかの実力であった。楽しませてもらったぞ。」
「ははは、それは良かったです。」
一気に仲良くなっている二人を他所に、サクラ、サスケ、ナルトは溜息を吐いた。
歌かるたを片付けると、ルナは梵天丸に声をかけた。
「では、次は何をなさいますか?」
「ううむ………そうじゃ、麻雀など、どうかの。」
「良いですね!では、持って参ります。」
ルナは、麻雀も大好きだったので、人数のことを思い切り忘れて、マットと牌を取りに行った。
カカシ達は、ルナのゲーム好き加減に少し呆れた。
「持って参りました!」
「では、どういう風に分けようかの……」
「……麻雀をやったことがない方は、いらっしゃいますか?」
「………ない。」
「………ないってばよ…」
ルナの質問に、サスケとナルトが答えた。
「じゃあ、カカシ先生とサクラは、ルールはわかりますよね?」
「まあ、一応、な。」
「なんとか、ね………」
「そう。では、梵天丸様、俺、サクラとサスケ、カカシ先生とナルト、という風に分けてはいかがでしょうか?」
それを聞いて、サクラがパッと顔を輝かせた。
(サスケ君と一緒⁉︎レイ君、ナイス‼︎)
反対に、ナルトは少し不満そうだった。
(カカシ先生かよ⁉︎サクラちゃんが良かったってばよ……)
「うむ。問題ないと思うぞ、レイ。」
「そうですか。では、この組み合わせで行きましょう。」
今卓を仕切っているのは、完全にルナだった。