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神隠れの少女【NARUTO】

第28章 子守任務


カカシは渡された紙を開いて、読み上げた。

「……なになに……申の刻までは、遊び………その後夕食……風呂………就寝…って………」

「…………殆ど何も書いてありませんね……」

ルナは老人が書いたであろう達筆な文字と、広大な余白を見て呟いた。


「儂はまだ四歳じゃから、勉強はまだなのじゃ。そんなことより、そこに書いてあったろう?

さあ、儂と遊ぶのじゃ。」

「はあ………」

カカシはこういう任務を受けたことが無かったのか、少し戸惑っていた。

一方ルナは、前世でも子供が嫌いでは無かったので、優しげに微笑んで梵天丸に話しかけた。

「では、梵天丸様は、何をなさいますか?」

「ううむ……そうじゃ、歌かるたがしたいのじゃ!」

「おお、そうですか。良いですね。やりましょう。」

前世で歌かるたが割と好きだったルナは、任務のことも忘れて喜んだ。

「そこの棚に入っておる。」

梵天丸が指差した先には、戸棚があった。

「はい。持って参ります。」

ルナは立ち上がり、歌かるたを取りに行った。


(レイはなんだか慣れてるな………)

カカシ達はルナの背中をチラリと見てから、目の前の少し生意気な子供に向き直った。


「おぬしら、歌かるたの歌は覚えておるのか?」

梵天丸が今更ながら訊いてきた。

「いえ、私は、余り………」

「……俺もだな。」

「全然知らねぇってばよ………」

カカシ、サスケ、ナルトは、そもそも歌かるたに余り馴染みが無いようだった。

「私はまあ……一応覚えてるけど………」

サクラが控えめに言った。

「まあよい。相手がおるとより楽しくなるものじゃ。」

梵天丸は大して気にしなかった。



ルナが梵天丸に言われた棚を開けると、中には様々な室内用の遊びがあった。

(歌かるたに、トランプ……麻雀……花札……囲碁に将棋に……………

……………………思ったより楽しめそうだな。)

前世にそういうゲームが好きだったルナは、他人と対戦できることが嬉しかった。

歌かるたの箱を持つと、ルナは皆のところへ戻って行った。
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