第27章 新顔披露
ルナは確認のために再不斬に訊いた。
「あの、再不斬さんが霧隠れを抜けたのは、クーデターに失敗したからですよね?」
「あ、ああ。」
再不斬は何で知ってるんだ、と言う顔で言った。
「だからですよ!水影がクーデターで変わってからなら、再不斬さんは、英雄として霧隠れに帰ることができます!」
ルナの説明に、再不斬と白はハッとした。
(確かに……言えてるぜ………)
(そう言う考え方をしたことはありませんでしたね………)
再不斬と白はルナの発想に少し感心した。
「だが、クーデターがそもそも本当に起こるのか?と言うか、四代目水影に勝てるのか?」
再不斬が少し胡散臭そうに訊いた。
ルナはそれに自信満々で答える。
「ええ!あなたの昔の部下の、照美メイさん、でしたっけ?あの人がやってくれますよ!」
「フーン……そうか。」
(あいつか……あいつならまあ………なくはないか………)
再不斬は少し納得したような顔をした。
「で、再不斬さんはここにいてくれますか?」
ルナは青い目をキラキラさせて訊いた。
再不斬は期待で一杯のルナの顔をチラっと見た後、やれやれと言いたげに呟いた。
「仕方ねえな………」
(っ………そんな目で見んじゃねェよ………)
「やったー!シスイさん達もいい?」
ルナは一応確認した。
「ああ、俺達は全然構わないぜ。なあ、二人とも?」
シスイの横で李蘭と那由他が首をブンブンと縦に振った。
「やったぁ!また少し、賑やかになるね!」
そう言って喜んでいるルナに白が疑問を投げかけた。
「あの、どうしてルナちゃんは、僕と再不斬さんにこんなに良くしてくれるんですか?」
再不斬は白の言葉に頷いた。
「俺もそれが気になっていた。」
ルナは二人の疑問に単純明快に答える。
「え?そんなの、二人が好きだからに決まってるじゃないですか。」
「‼︎⁉︎」
ルナがそれを言った瞬間、皆が一瞬黙り込み、次の瞬間、再不斬と白はうっすら顔を赤くし、シスイ達は机に突っ伏した。