• テキストサイズ

神隠れの少女【NARUTO】

第26章 再戦


「僕の母は血族の人間でした。それが父に知られてしまった。

父が母を殺し、気づいたとき、僕は父を殺していました……実の父をです‼︎

そして、僕は自分のことをこう思った…いや、そう思わざるを得なかった……

……そしてそれが一番辛いことだと知った……」

「一番辛いこと?」

ナルトがおうむ返しに訊いた。

「自分は……この世にまるで必要とされない存在だということです。」

「!」

その言葉に、ナルトはショックを受けた。

(俺と……同じだってばよ………)


「再不斬さんは僕が血継限界の血族だと知って拾ってくれた。

誰もが嫌ったこの血を、好んで必要としてくれた。

……嬉しかったっ…………!」

白の再不斬への思いが、涙とともに零れ落ちた。


ルナはこの様子を見て、

(うん、やっぱり作戦通りに行って、白さんに再不斬さんの本心を聞かせてあげよう。

もー、再不斬さんも素直じゃないんだから〜)

と、決意を新たにした。


(すみません、再不斬さん。僕はあなたの求めた武器にはなれなかった………)

白は涙を流しながら思った。

やがて、白はナルトの方に向き直った。

「ナルト君、僕を殺して下さい。」

白はルナが殺さないとわかると、ナルトにそう言った。

それをルナが遮る。

「まあまあ、白さん、ちょっと待ってよ。」

「何故です⁉︎血継限界をもつ君なら、僕の気持ちがわかるでしょう⁉︎」

白はルナに向かって、初めて声を荒げた。

ルナはそれを聞いて、白に確認する。

「……ねえ、白さんはさ、本当に再不斬さんが君を道具としてしか見てないと思ってるの?」

「え?」

ルナの言葉に、白は一瞬ポカンとした。そして微笑んで、

「僕は再不斬さんの道具です。僕にはそれで十分なんです。」

と言った。

ルナは、

(再不斬さんてほんっとに素直じゃないな………)

と、少し呆れた。


そしてまたナルトに殺せと言おうとする白に、ルナはまたもや待ったをかけた。
/ 826ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp