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神隠れの少女【NARUTO】

第25章 波の国


「まず、俺の読みでは、再不斬さんが依頼を達成しようとしまいと、

ガトーは貴方がたを始末しに来ると思います。」

ルナは反発覚悟で、そう言った。

「俺がタダの人間に負けるとでも?」

やはり、それを聞いた再不斬はルナに睨みを効かせた。

「ガトーはずる賢い奴です。多分、再不斬さんがカカシ先生とやりあって、

満身創痍になっているときにやって来ます。流石の再不斬さんも、

カカシ先生と本気でやりあって無傷、と言うのは、無理な話でしょう。

ガトーは、そこを数で攻めて来ると思われます。」

ルナは再不斬の視線を受け流し、冷静に言った。

「フン……で、お前の提案とは何だ?」

再不斬が胡散臭そうに訊いた。

「もしそうなった場合に、俺が貴方がたにあるところを紹介します。

そこを本拠地にして、活動して貰って構いません。俺と一緒に、来てくれませんか?」

(あるところ、って勿論、神隠れだけどね!)

ルナは再不斬に黒で覆われた細い腕を差し伸べ、そう提案した。

「あるところ、とは?」

再不斬は全く思い当たる場所がなくて、怪訝そうにそう言った。

「今はまだ言えませんが、とっても安全なところですよ。」

ルナは腕をサッと引っ込め、ニコリと笑った。

「安全、ねぇ……ま、お前に免じて、考えといてやるよ。へっ………俺らしくもねぇな………」

再不斬は自嘲気味に言った。

「ありがとうございます!では、俺はそろそろ帰りますね!では!」

ルナはそう言ってまた笑うと、帰って行った。


白は、

(再不斬さんにあんなことを言わせるなんて………あの子、何者なんでしょう?)

と思っていた。


「はっはは、取り敢えず第一段階は成功かな?」

ルナはタズナの家に急ぎながら、一人呟いた。

(ま、本当に大変なのは、ここからだからな……カカシ先生に、再不斬さんを殺させないようにしないと。)

ルナは一人作戦を練り始めた。
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