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神隠れの少女【NARUTO】

第25章 波の国


スタスタスタスタスタスタ………


ルナは軽い調子で木を歩いて登り、一番上まで行った。

………そして、また歩いて戻って来た。

カカシはそれを、やはり、レイには簡単だったか、というような顔で見ていた。

(あのチャクラコントロール……それに、初めて会ったときから思っていたが………

……レイのチャクラ量が、全くわからない………)

ナルトとサクラは、それを見てぽかーんとし、サスケは、見るのは二度目ながら悔しさに顔を歪めた。

(レイ……あんなにスタスタ登って……スゲエってばよ………)

(レイ君……カッコイイ……)

(クソッ!俺はどうしてレイに敵わない……)


「はたけ上忍、この通りです。」

「うーん、やっぱレイには楽勝な課題だったか。なんか苦手なことなーいの?」

カカシが頭をポリポリ掻いて言った。

「苦手なこと……?ストレスコントロールですかね………

昔ストレスでぶっ倒れたことがあったりしまして……………」

ルナは、はははと笑った。

「そう……それはちょっと教えるのは難しーな………ところで、レイは名前で呼んでくれないのー?」

「え?」

「だって俺、苗字で呼ばれることなんかほとんどないからさぁ、一瞬、誰のことだー?ってなるんだよー。

てなワケで、レイもカカシって呼んでよ。」

「はあ……では、これからはカカシ先生と呼びますね………」

(あー、嫌なこと思い出しちゃった…………)

ルナは自分の分隊長時代を思い出してつい溜息をついた。

「え?そんなにイヤだったの?」

カカシはルナの溜息の意味を勘違いした。

「いえ、そういうわけでは。何でもありません。」

ルナは慌てて取り繕った。


「ま、いーや。まあ、明日からはサクラと一緒にタズナさんの護衛をしてろ。それと……

…………もし俺がまだ動けない時に再不斬が来ても、一人で突っ込んで行くなよ?」

「………え、あ、はい。」

(あ、待ち伏せしようと思ってたの、バレたか。って、それでもやるけどね。)

ルナのぎこちない返事を聞いて、カカシは、

(絶対一人で戦うつもりだったろ、コイツ………)

と思った。
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