第25章 波の国
「だって、はたけ上忍チャクラ切れ起こしてましたし。あのお面の子は多分結構な手練れだと思われますし。
俺達だけで、倒せるという保証はありませんから。当然の判断です。」
(とか言って、本当は再不斬さんと白さんを殺したくないだけだけどね。
さっきのタイミングで対決したら、殺さざるを得ないだろうし。)
ルナはしれっと、大嘘を吐いた。
ルナの淡々とした説明を聞いてカカシは納得したようだった。
「そうか……ま、こーなっちゃ仕方がない。出遅れる前に準備しておく。それも忍の鉄則!」
「先生!出遅れる前の準備って何するの?先生とーぶん動けないのに……」
「クク……お前たちに修行を課す!」
「え⁉︎」
ルナ以外の七班が驚いた。
「先生!私たちが修行したって、たかが知れてるわよ!
相手は写輪眼のカカシが苦戦する程の忍者なのよ!」
サクラが抗議した。
「サクラ……その苦戦している俺を救ったのは誰だった……お前たちは急激に成長している!
特にナルト!お前が一番伸びてるよ!」
それを聞いてナルトは嬉しそうに笑い、サスケはフンと言ってそっぽを向いた。
「とは言ってもだ……俺が回復するまでに、お前らだけで勝てるようになるわけはない……」
「でも先生!いつ襲ってくるかもわからないのに修業なんて……」
サクラは依然として、修業には反対のようだった。
「それについてだが……一旦仮死状態になった人間が、元に戻るには、それなりに時間がかかるのは間違いない。」
「その間に修業ってワケだな!面白くなって来たってばよ!」
ナルトが嬉しそうに言った。
「面白くなんかないよ………」
イナリが帰って来て、一悶着あったが、事情を悟ったナルトは、イナリをそっとしておいた。