第25章 波の国
タズナの家に着いてカカシを寝かせると、一行は一息ついた。
「写輪眼て凄いけど、そんなにチャクラを使うんじゃ考えものよねー‼︎」
「でも、あんな強い忍者を倒したんじゃ。お陰でもう暫くは安心じゃろう。」
「それにしても、さっきのお面の子って何者なのかな?」
「あれは霧隠れの暗部……追い忍のつける面だ。彼らは抜け忍をまるで消すかのごとく処理し、
里の秘密が外部に漏れてしまうことをガードするスペシャリストだ。
音も無く匂いも無い……それが忍者の最後だ。」
「じゃあ、あの再不斬もばらばらにされて殺されちゃうのぉー?こわぁ~!」
ルナはボーっと会話を聞いていた。
(白さんは今頃再不斬さんを介抱してる頃かな……)
ルナは数日後に二人を尋ねてみようと思った。
数時間後。
眠っているカカシにナルトとサクラが忍び寄る。
もちろんマスクの下を見るためだ。
「そーっと、そーっと……」
ナルトがカカシのマスクに触れようとした途端、カカシはパチッと目を開けた。
「ギャーー!」
ナルトとサクラは後ろにすっ転んだ。
(何だ、奴は死んだというのに、この不安感は……重大な何かを見落としている気がする……)
「ん?先生どうしたんだってばよ?」
ナルトがカカシが唸っているのに気づいて言った。
「死体処理班てのは、すぐその場で死体を処理するものなんだ……」
「それがなんなの?」
「あの仮面の少年は再不斬の死体をどう処理した?」
「知るわけないじゃない!あのお面の子は再不斬の死体を持って行ったのよ!」
「そうだ、殺した証拠だけなら首だけ持ち帰れば事足りるのに、だ……
それにあのお面の少年が使った武器だ……」
(ただの千本……)
「まさか……」
サスケは嫌な予感がした。
「そう……恐らく、再不斬は生きてる!」
「えっ⁉︎」
ルナ以外の全員が驚いた。
「カカシ先生、どーいうことだってばよ!」
「アイツが死んだの、ちゃんと確認したじゃない!」
「恐らく仮死状態にしただけだろう……奴は生きてる!
恐らくあの少年は、再不斬を殺しに来たのではなく、助けに来たんだ。
レイ、お前はあの場で気づいていたな?何故言わなかった?」
皆の視線がルナに集中したが、ルナは至って落ち着いていた。