第24章 Cランク任務
その手を、ルナが押さえた。
「あ、ちょっと待った。」
「なんだよ、レイ!止めんじゃねえってばよ!」
ナルトがキレて叫んだ。
「まあ、慌てるな。ちょっと失礼。
細患抽出の術!」
ルナはナルトの傷口から、毒を吸い取り、切り傷を治した。
その様子を他の三人は驚いて見ていた。
(あれは、医療忍術⁉︎レイ、やはりタダ者じゃないな……)
ルナは毒の吸い取りと治療を終えて、笑って言った。
「ナルト、毒は抜いたから、任務続行できるぞ。」
「レイ、怒鳴って悪かったってばよ。カカシ先生、任務続行だ!」
ナルトはカカシに言い放った。
タズナが、ガトーに狙われていることをカカシに打ち明け、Cランクだと偽ったのは金が無いからだと言った。
「まあ、お前らがこの任務をやめれば、儂は確実に殺されるじゃろう……
なに、そうなっても十歳になる儂の可愛い孫が、毎日泣くだけじゃ!わーっはっはっは!」
ルナはその言い草が気に入らなくて、タズナに辛辣な言葉を投げた。
「タズナさん、俺たちにとっては、仲間が死ぬことに比べれば、そんなことどうでも良いんですよ。
まあ、波の国の経済発展のために、その橋が完成するまでは護衛しますが。」
ルナの言葉に他の全員は黙り込んだ。
船に乗って波の国に上陸してしばらく行くと、ルナは怪しいチャクラを感じた。
(再不斬さんか……)
ルナは少し警戒を強めた。
ナルトは、何か気配を感じ次第、手裏剣を投げ始めた。
「フ、なんだネズミか……」
「って、なにカッコつけてんの?そんなとこなにもいやしないわよ!」
「コ、コラ……頼むからお前がやたらめったら手裏剣使うな……マジでアブナイ!」
サクラとカカシが口々に叫んだ。
そのうちナルトが、ユキウサギに手裏剣を当てた。
(あれは、変わり身用のユキウサギだ。早速お出ましか………)
カカシの頬を、冷や汗がタラリと流れた。