第4章 依り代の真実
あぁ、そういうことか。いろいろなことに合点がいった。
だが、そこで重要なことに気付いた。
「なら、なぜおかあさんは、わたしといっしょにきてくれなかったの?
おかあさんは、神皇のひとじゃないでしょ?」
『ルナ様のお母様は、神影様と共に、神隠れの里人を始末し、装置を破壊する為に残られました。』
「しまつって……」
『神の子孫達を抹殺しなければ、『神通眼』を持たない子孫達は、周りからエネルギーを吸い続けるでしょう。
………もしくは、ルナ様を装置に納める為に、追って来るでしょう。
それを防ぐために、お二人はそうすることを決意なさったのです。
現在、『神通眼』を開眼しているのは神影様とルナ様のみ。そして、神影様の『神通眼』は金色ではない。
………そうするしか、なかったのですよ。』
私はもう、頭がパンクしそうだった。
「じゃあ、じゃあ……わたしがそうちにはいらないためだけに、みんな、みんな………」
死んだ。
そのことが、私の胸を抉る。
「………キラちゃんも?」
『見ているわけではないので正確にはわかりませんが………恐らく。』
それを聞くと、私の目から、熱いものがどっと溢れ出した。
私の……所為で……………
『ルナ様、ご自身を責めないで下さい………もう、限界だったのですよ。
神が人と生きる為に、百年ごととはいえ、生贄を捧げ続けることが。』
………私はまた、護れなかった………
私はそこで、泣き崩れてしまった。
…………ごめんなさい………ごめんなさい…………
と呟きながら。