第23章 第七班
「はたけ上忍、話って何ですか?」
(ちょっと緊張するなぁ……)
「レイに訊きたいことがある。何故お前は、あれが慰霊碑だと知っているんだ?
木ノ葉には引っ越して来たばかりなんだろう?」
「ああ、火影様が教えて下さったんですよ。」
ルナはしれっと嘘を吐いた。
「そうか……じゃあ、もう一つ、お前はどうして、木ノ葉に越して来たんだ?」
「両親が死んで、孤児になって、火影様に引き取られたからです。他に親戚もいませんでしたし。」
(嘘ではない。ま、本当の両親は間接的に………養い親は直接、私が殺したんだけどね…………)
ルナはポーカーフェイスを保ったまま言った。
「そうか……訊いて悪かったな。」
(皇レイ……こいつも両親を………)
カカシは自分の軽率さを詫びた。
「いえ、そんな。はたけ上忍が謝るようなことでは。」
(この班で親がまだ生きてるのなんてサクラぐらいだしね………)
ルナはなんやかんやと話し合っているサスケ達を遠巻きに見ていた。
(私、あの中で皇レイを演じ切れるかな………いや、演じ切らなくちゃ………)
そのときルナには、三人がとても遠い存在に思えた。
ルナとカカシが暫く黙っていると、サクラとサスケがナルトに弁当を食わせ始めた。
「じゃ、そろそろ行くか。」
「はい、はたけ上忍。」
ルナはごく素直にカカシに従った。
(レイはこの展開まで予測していたようだな…………)
カカシはルナが全く驚いていないのを見て思った。