第23章 第七班
「この仕組まれた試験内容の状況下でもなお、自分の利害に関係なく、
チームワークを優先できるものを選抜するのが目的だった。
レイを合格にした理由はそれだ。お前たち、レイに組まないかって、誘われたろ?
レイは全員にフラれた後でも、お前たちが折れてくれるのを待つと言った。
……ま、試しに来いって言ったら、取られちまったけどな。それなのにお前らと来たら………
サクラ、お前は目の前のレイやナルトじゃなく、どこにいるかもわからないサスケのことばかり!
ナルト、お前は独走するだけ!
サスケ、お前は三人を足手纏いだと決めつけ、個人プレイ!
任務は班で行う!確かに忍者にとって、卓越した個人技能は必要だ!が、それ以上に重視されるのはチームワークだ!
チームワークを乱す個人プレイは仲間を危機に陥れ、殺すことになる……例えばだ……
サクラ、ナルトを殺せ!さも無いとサスケが死ぬぞ!」
「え⁉︎」
サクラとナルトが狼狽えた。
「……と、こうなる。人質を取られた挙句無理な二択を迫られ、殺される。任務は、命がけの仕事ばかりだ!」
そう言うとカカシは近くにあった慰霊碑に触れた。
「これを見ろ。この石に刻んである無数の名前。これは全て里で英雄と呼ばれている忍者たちだ。」
英雄と言う単語にナルトが反応した。
「俺もそこに名を刻むって今決めたってばよ!英雄!英雄!犬死になんてするかってばよ!」
ナルトの発言を聞いて、ずっと黙っていたルナが口を開いた。
「ナルト、軽率な言動は慎め。あれは任務中に殉職した忍たちの慰霊碑だ。」
ルナがそう言うと、ナルトはたちまち元気をなくした。
「そう……レイの言う通りだ。お前らにもう一度だけチャンスをやる。
挑戦したい奴だけ弁当を食え。もしルール破ったナルトに食わせたらそいつは即失格だ。
ここでは俺がルールだ。わかったな。レイには話がある。ついて来い。」
「はい。わかりました。」
カカシとルナは三人から離れた。