第23章 第七班
次の日。
ルナは普通に朝食を食べて、口寄せの巻物を少しだけ持って、集合時間ギリギリに集合場所に来た。
サスケはルナの登場にいち早く気がついた。
「レイ、遅かったな。まあ、あいつはまだ来てないから問題無いが。
……って、お前の荷物、それだけか?」
「えっ?」
見ると、サスケ、サクラ、ナルトは、パンパンに膨らんだ大きな鞄を持っていた。
(あ、やっちゃった!アカデミー卒業したての候補生が、口寄せ使う訳ないじゃん!)
「あー……これは口寄せ用の巻物だよ。」
ルナは仕方なく正直に言った。
「そうか……」
サスケは顔には出さなかったが、内心は驚いていた。
それからルナ達は、たっぷり二時間は待たされた。
「やー諸君おはよう!」
「おっそーい!」
サクラとナルトが叫んだ。
「よし、十二時セットオッケー!」
「?」
ルナ以外の三人が首を傾げた。
「ここに鈴が三つある……これを俺から昼までに奪い取ることが課題だ。
もし昼までに俺から鈴を奪えなかった奴は昼飯抜き!
あの丸太に縛りつけた上に目の前で俺が弁当を食うから。」
ルナ以外の三人のお腹が、ギュルギュルと鳴った。
(朝飯食うなってそういうことだったのね……)
「鈴は一人一つで良い。三つしかないから、必然的に一人丸太行きになる。
で!鈴を取れない奴は、任務失敗ってことで、失格だ!
つまり、この中で最低でも一人は、学校へ戻ってもらうことになる訳だ……」
それを聞いて、ルナ以外の三人に更に緊張が走った。
「手裏剣も使って良いぞ!俺を殺すつもりで来ないと取れないからな。」
「でも!危ないわよ、先生!」
「そうそう!黒板消しも避けれねえほど鈍くせえのにィー!本当に殺しちまうってばよ‼︎」
「世間じゃさあ……実力のない奴に限ってホエたがる……
ま……ドベはほっといて、よーいスタートの合図で……」
ナルトはカカシにドベと言われたのに怒って、ホルスターからクナイを抜き、カカシに襲いかかった。
しかし、カカシは一瞬のうちにナルトの後ろに回り、ナルトのクナイをナルトの後頭部に突きつけた。
(うそ……まるで見えなかった……)
(これが上忍か……)
サクラとサスケは上忍と自分達との差を思い知った。