第4章 依り代の真実
木ノ葉の「あん」て書いてある門の前に降り立つと、私はふた………いや二匹に詰め寄った。
「それで、"よりしろ"ってなんなんですか?わたしがいなくなると、なんでさとがほろびるんですか⁉︎」
『まあ、落ち着け。それを説明するには、まず昔話をしなくてはいけない。李蘭、頼んだ。』
『…………ルナ様、あなたにはこれを聞く覚悟がありますか?あなたには辛いことかもしれませんよ。』
「…………とうぜんです。」
私は決意を込めた眼差しで李蘭を見た。
『わかりました。お話ししましょう。我らの里が神隠れと言われる所以を………』