第22章 木ノ葉へ、再び
ルナはサスケがよろしくも言ってくれないので、ガーンとしていた。
(姉さん泣いちゃうぞ!もう!)
そして、それを顔には出さずに、サスケに話しかけた。
「修行してるのかい?」
「見りゃわかるだろ。」
(なんだこいつ………しつこいな………)
サスケは素っ気なく言った。
「じゃあさ、俺も一緒にやって良い?て言うか、組手しよう!」
(やっぱり、わかり合うにはこれが一番だよね。)
ルナは突然サスケに提案した。
サスケはルナの突然の提案に驚いたようだったが、
「面白い。やってやろう。」
と言ってくれた。
「じゃ、行くぞ………」
ルナがそう言って、走り出すための予備動作をする。
「いつでも来い。」
サスケは真剣な顔で言った。
そして、ルナは駆け出し、サスケに体術勝負を仕掛けた。
結果。
(うん、成長したなあ、サスケ。姉さんは嬉しいよ!)
「君、強いね。名前は?」
ルナはニコニコしたいのを我慢して、サスケに聞いた。
「………うちはサスケだ。」
サスケは自信満々(ルナにはそう見える)で宣言した。
サスケの方も、先ほどとはルナは見る目が変わっていた。
(コイツ……強い。)
「じゃ、また明日、アカデミーで。」
(さて、次はサクラのところ行くか。)
ルナはそう言ってニコニコと笑うと、軽く手を振った。
「ああ。」
(あいつ……忙しいやつだな。俺と勝負するためだけに来たのか?
だとしたら、何故俺の居場所がわかったんだ?たまたまか、それとも……)
サスケは来たり去ったりとせわしないルナを、少し怪訝そうな目で見ていた。
「それじゃ!」
ルナはそう言うと、サスケに怪しまれていることには気がつかず、演習場を離れて、サクラのチャクラを探した。