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神隠れの少女【NARUTO】

第21章 居候


「そうだ、ルナに渡したいものが………」

そう言ってシスイは引き出しの中をゴソゴソと探しだした。

「?」

ルナには見当もつかなかった。


暫くして、シスイが小さな箱を渡して来た。

箱を開けると、そこには青い宝石が一粒ついた、銀色に輝く指輪があった。

「…………嵌めてくれるか?……俺が作ったんだ。」

シスイは何故かちょっと恥ずかしそうに言った。

(李蘭に言われて作ってみたは良いけど……これじゃプロポーズしてるみたいじゃないか!

…………いや、落ち着け、俺。ルナはまだ七歳だ。これはただの感謝の気持ちだ。うん!)

ルナはシスイのそんな様子には全く気がつかず、

「わぁー、綺麗!シスイさんありがとう!」

と言って、それを一番サイズが合う薬指に嵌めた。

それを見てシスイは、

(李蘭の奴……『ルナ様の指のサイズはこれくらいです。』とか言って、完全に狙ってたな!)

と乱心したが、本当に嬉しそうにしているルナを見て、

(まあ、ルナも喜んでくれたことだし………まあ、良いか。)

と思い直した。


間も無く、李蘭と那由他がやって来た。

「ルナ様、お久しぶりです。」

「李蘭!久しぶり!」

ルナは李蘭に駆け寄り、抱きついた。


「ところで、ルナ様、私からもプレゼントが……少し目を瞑って頂けますか?」

「うん、わかった!」

ルナが目を瞑ると、李蘭がルナの髪に、例の髪飾りを付けた。

その間、那由他がいそいそと鏡を持って来ていたのは、側から見ていて面白かった。


「では、目を開けて下さい。」

李蘭が鏡をルナの前に置いて言った。

「わあ……綺麗。指輪とお揃いだね!」

目を開けると、ルナははしゃぎだした。


「ああ、ルナ様……何と可愛らしい…………」

うっとり呟いた李蘭にシスイと那由他は、

(ルナは確かに可愛いけど……親バカみたいだな………)

と、少し呆れていた。
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