第21章 居候
暫くして、ルナとシスイは離れた。
「ルナは、これからどうするんだ?」
「もう暫く暁のところにいるつもりです。
………………でも、サスケが下忍になったら……」
「なったら?」
全く思い当たることが無いシスイが訊いた。
ルナは言おうか迷って、言うことにした。
「木ノ葉でサスケを守ります。」
「えっ?」
(………守る……?一体何から?)
ルナの発言を予想していなかったシスイは呆気にとられた。
「シスイさん、実は、この間まで大蛇丸が暁にいたんです。
イタチ兄さんの身体を狙って。」
「…………どう言う意味だ?」
「大蛇丸は、他人の身体に自分の精神を入れる、という術を開発して、イタチ兄さんに転生しようとしていたんです。
でも、イタチ兄さんに返り討ちにされて、暁を抜けました。
そんな大蛇丸が次に目をつけるのは…………………」
ルナはそこで言葉を切った。
「……………当然、サスケ君だな。」
シスイが続けた。
「アカデミーに通っていて、木ノ葉にいるうちは平気でしょうが、下忍になると、里外に出ることもあります。
大蛇丸が襲撃して来たとき、担当上忍だけで守りきれると言う保証はどこにもありません。」
「確かに………でも、どうやって守るんだ?お前は死んだことになってるんだろ?」
シスイの疑問にルナが答える。
「ふふっ、簡単ですよ。木ノ葉の下忍になれば良いんです。同盟国から引っ越してきたアカデミー卒業生とか言って。
三代目火影は大蛇丸のネタには弱いですから………」
そう言ってルナはニヤニヤ笑った。
それを見てシスイは、
「ルナ……お前、なかなかの策士だな…………」
と、感心したような、呆れたような顔で言った。