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神隠れの少女【NARUTO】

第21章 居候


「シスイさーん!」

ルナは神隠れに入ると、喉も裂けよとばかりに叫んだ。


「ルナ!」

シスイが家から出て来て、ルナに駆け寄った。

ルナもシスイに向かって走り、シスイの腕の中に飛び込んだ。


「ルナ、最近全然訪ねてこないから、心配してたんだぞ!」

「ごめんなさい!でも、いろいろあって………」

シスイはルナの言ういろいろの意味を悟った。

(そうか……やはりそうなったか………)


「イタチは今どうしてる?」

「木ノ葉では抜け忍扱いになって、暁っていう組織に入ってます。」

「そうか……ルナは?」

「えーっと………」

(うーん、どこから言えばいいかな……)

ルナは口籠もった。


「まさか………ルナ……お前まで…………」

シスイが恐る恐る、と言う風に呟く。

「いやいや、抜け忍にはなってませんよ!」

ルナは慌てて言った。

「じゃあ、どうしたんだ?」

「……イタチ兄さんによると、私は木ノ葉で死亡扱いになっているようで………

…………今は暁のお留守番係です。」

「よると、というのは?」

「私、里を抜けた時、イタチ兄さんの背中で寝てたんですよ………」

ルナは苦い顔で言った。

「何で寝てるルナをイタチは連れて行ったんだ?」

シスイが首をかしげる。


「それは……フガクさんとミコトさんを殺したのは、私だからです……

……シスイさんに言われて、何もしないでいようとは思ってたんですが……

………フガクさんとミコトさんを殺そうとしてるイタチ兄さんを見ていられなくて……

で、その後、気を失ってしまいまして……気づいたら、暁のリーダーのところにいました。」

ルナは俯き、涙を堪えて言った。

「そうか………ルナ、辛かったな………」

(ルナ……一体どんな気持ちで、フガクさん達を殺しただろう?どんなに辛かっただろう………)

シスイはそう言ってルナの小さ過ぎる身体を、壊れ物のように優しく抱きしめた。


その様子をいつの間にかやって来た李蘭と那由他が物陰から見ていた。

「ルナ様、お気の毒に……」

「全くだ……」

二人はルナに限りなく同情した。
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