第18章 十六夜の月
「許せ、ルナ。
月読!」
イタチが万華鏡写輪眼の能力、月読を使って来た。
(月読⁉︎神通眼!)
ルナは神通眼を開き、ギリギリのところで月読をコピーし終わった。
「イタチ兄さん…ごめん。」
(何?)
イタチはルナに月読が効いていないことに焦った。
(それに、あの目は………?)
いつもは青いルナの目が、今は暗闇で金色に輝いている。
「フガクさん、ミコトさん、今まで本当にありがとうございました。」
ルナはいきなり土下座して言った。
「頭を上げろ、ルナ。お前のせいじゃない。
……………サスケのことは頼んだぞ。」
「わかっています…………」
「イタチ…サスケのことを、頼んだわよ。」
「わかってる…………」
ルナとイタチは涙を流しながら、両親の言葉を聞いた。
「…………ルナ、まだ小さいのに、重荷を背負わせて、済まなかったな。
………お前はよく頑張った。
……………イタチ、考え方は違っても、お前を誇りに思う。
………お前は本当に、優しい子だ。」
フガクの言葉が、ルナの心を貫いた。
(ああ…もう本当に、終わりなんだ…………)
ルナは泣き叫びたいのを堪えて、せめて最後は安らかに、と、
フガクとミコトに、月読をかけた。
ルナの神通眼にイタチの万華鏡写輪眼と同じ紋様が浮かび、クルクルと回った。